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ときわ公園の歴史

常盤湖

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常盤溜井之略図
(常盤池由来書付図、山口県文書館所蔵)

常盤湖は、宇部市南東部に位置する山口県最大の湖で、県内屈指の観光施設である、緑と花と彫刻に彩られたときわ公園の中心を占めています。

その築堤は、320年以上前、元禄時代にまでさかのぼります。
1625年(寛永2年)徳川幕府の命令で山口に移ることになった毛利家の苦しいお家事情により、毛利家の家老福原氏は、豊かな吉敷から宇部へ領地替えとなりました。
この苦境を乗り切るため、積極的に田畑の開作政策を進め、1695年(元禄8年)に常盤湖築堤に着手し、1698年(元禄11年)に完成しました。さらに、溜水、用水路工事、検地等関連作業が1701年(元禄14年)に完成し、その結果、約300haの水田を灌漑することができたといいます。
工事は、福原家筆頭家老の椋梨権左衛門が中心となって行い、築堤にあたっては、本土手の位置を白髪の老人のお告げによって決めたり、池になかなか水が溜まらず、湖畔に松を植えたり、神仏に祈ったりしたという逸話が残っています。
湖は、南北に約1.8㎞、東西に約1.3㎞、掌をほぼ南北の方向に押し付けた形で、北部には指先に相当する入り組んだ地形が見られます。この入り江を形づくる長く突き出した岬とそこに残された森の緑が生み出す陰影は、広大な水面の表情に変化を与え、常盤湖の景観を大変美しくしています。
2008年(平成20年)には、「近世萩藩の新田開発に伴って造成された人造湖を母胎とし、その後、自然風景を活かした景勝地として発展を遂げた都市公園で、現在でも宇部市民に広く親しまれている。地元の実業家による土地購入活動・寄贈の下に開設に至った公園であり、その造園史上の意義は深く、造園文化に果たす役割が大きい。」という理由により、国の登録記念物に登録されました。

常盤公園の誕生

白鳥湖の写真

白鳥湖

1920年(大正9年)には、湖岸の別荘地にサクラが植樹されるなど、自然風景を活かした景勝地として知られるようになり、1924年(大正13年)からは、地元の実業家渡辺祐策らにより、常盤湖周辺の土地購入活動が進められ、その後、市に寄贈されたことにより、1925年(大正14年)に宇部市常盤公園が開設されました。
1957年にオランダのシルブルグ動物園などから48羽の白鳥を購入し、白鳥湖と名づけられました。
1967年(昭和42年)にはモモイロペリカンの飼育も開始し、現在ではペリカン類の飼育数が日本一となるなど、市民が水鳥と親しむ環境も整えられました。周辺では100種類を超える多くの野鳥が観察されます。

 なお、白鳥については、2011年(平成23年)に、高病原性鳥インフルエンザが検出され、感染の拡大防止のため、やむを得ず白鳥等の殺処分が行われました。

魅力ある公園づくり

1960年に渡辺記念植物園、サボテンセンターが開館しましたが、1991年の台風で倒壊。その後1995年に熱帯植物館が再建され、2007年には彫刻野外展示場と統合され、緑と花と彫刻の博物館「ときわミュージアム」を開館しました。
また、1958年に常盤遊園地が開園、市内の宮大路動物園が園内に移転し、1964年に動物園が開園しました。
また、少年キャンプ場、石炭記念館、スポーツ広場に続き、1992年には常盤湖の湖畔を巡る5.7㎞の周遊園路も整備され、ジョギングやウォーキングを楽しむことができ、多様な利用形態を有する都市公園として地元市民に愛されています。
2012年から動物園ゾーンのリニューアル整備が始まり、2015年3月にときわ動物園「アジアの森林ゾーン」や体験学習館モンスタなどが先行オープン、2016年3月に国内初の全園を「生息環境展示」とするときわ動物園がグランドオープンしました。
2015年からときわミュージアムリニューアル整備が進められ、2017年春、オープンします。

花木や自然があふれる癒しの空間づくり

ときわ公園内にはショウブ苑、ボタン苑、シャクナゲ苑、アジサイ苑などが整備されたほか、周遊園路沿いには桜や梅などの樹木も多数植栽されて、四季折々の風景を楽しむことが出来ます。

また、2014年には、花いっぱい運動から始まった花壇コンクールが第100回を迎えた記念として、花いっぱい運動記念ガーデンが"市民みんなでつくり、みんなで育てるガーデン"をコンセプトに開園し、バラやハーブ、一年草など癒しの空間を演出しています。

アートによるまちづくり発祥の地

戦後の復興を遂げる中、甚大な煤塵公害などを克服するために「緑化運動」や「花いっぱい運動」の市民運動から「宇部を彫刻で飾る運動」に広がり、1961年(昭和36年)、日本最初の試みとして、このときわ公園を会場とした「宇部市野外彫刻展」が開催され、今も世界最大級の「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」として50年以上続いています。

ときわ公園 年表

西暦和暦出来事
1698年 元禄11年 常盤池築堤の完成
1925年 大正14年 市に寄贈され、宇部市常盤公園が開設
1957年 昭和32年 オランダのシンブルグ動物園などから白鳥48羽を導入
1958年 昭和33年 常盤遊園地開園
1960年 昭和35年 少年キャンプ場、渡辺記念植物園、サボテンセンター開場
1961年 昭和36年 全国初の大規模な野外彫刻展「第1回宇部市野外彫刻展」開催
1962年 昭和37年 向井良吉作「蟻の城」完成
1962~1964年 昭和37~39年 宮大路動物園を常盤公園へ移設
1966年 昭和41年 ショウブ苑を造成
1967年 昭和42年 インドからモモイロペリカン10羽を導入
1969年 昭和44年 日本初の石炭記念館開館
1991年 平成3年 ときわ湖水ホール完成
1992年 平成4年 白鳥大橋、ボタン苑、常盤湖周遊園路5.7㎞完成
1995年 平成7年 熱帯植物館完成
1997年 平成9年 ときわレストハウス完成
2001年 平成13年 ときわ公園入園料無料化、駐車場料金有料化
2007年 平成19年 緑と花と彫刻の博物館"ときわミュージアム"開館
2011年 平成23年 高病原性鳥インフルエンザの感染拡大防止のため、白鳥等を殺処分
2014年 平成24年 「ときわ公園次世代エネルギーパーク」計画に認定
2013年 平成25年 じゃぶじゃぶ池オープン
宇部市ときわ公園障害福祉サービス事業所開設
2014年 平成26年 花いっぱい運動記念ガーデン完成
2015年 平成27年 ときわ動物園「アジアの森林ゾーン」等先行オープン
2016年 平成28年 ときわ動物園グランドオープン
2017年 平成29年 ときわミュージアムリニューアルオープン予定

写真一覧

常盤公園 桜山 池畔
常盤公園 桜山 茶屋の前
常盤公園 桜山 門外
常盤公園 桜山 金比羅神社
常盤公園 桜山 売店の前
常盤公園 桜山 橋
常盤公園 桜山 常盤湖の一部
常盤公園 桜山 池の一部
常盤公園 桜山 池付近
常盤公園 桜山 門の内部
常盤公園 桜山 常盤湖より桜山を望む
常盤公園 桜山 稲荷神社の前