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ときわ公園

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ときわミュージアム UBE Tokiwa Museum 緑と花と彫刻の博物館

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UBEビエンナーレとは

まちづくりと野外彫刻の実験都市"宇部"

 現在所有している389点のうち、野外彫刻は182点で、そのうち約半数は彫刻展の開催されるときわ公園に、残り半数が市街地に展示されています。都市景観の向上や生活空間での芸術鑑賞といった「潤いのあるまちづくり」に加え、40年以上の積み重ねによって、まち全体が野外彫刻の美術館となっています。この厚みのあるコレクションからは、日本の野外彫刻の歴史的な変遷を知ることができます。

 ときわ公園は市の東部に位置する約188ヘクタールの公園で、湖水や森などを有する自然環境のすぐれた場所で、現代日本彫刻展を開催する彫刻野外展示場のほかに、桜山や噴水付近、湖を一周する周遊園路などに幅広く展示され、自然環境の中に息づく彫刻を体感できます。大きな公園であるため大型の彫刻も多く、抽象や具象、高度な加工技術を見せるものや概念性の強いものなど、バラエティーに富んだ構成になっています。

 公園内のときわミュージアム分館(ときわ湖水ホール)には、屋内展示室を設け、初期の野外彫刻や高村光太郎の「手」や荻原守衛の「女」など、明治・大正期の名作を初め、柳原義達・向井良吉の作品を収蔵しており、草創期から宇部の野外彫刻を支えた二人の彫刻家の彫刻とデッサンを定期的に公開しています。

・左から:高村光太郎「手」1918、荻原守衛「女」1910、「坑夫」1907
高村光太郎「手」1918荻原守衛「女」1910荻原守衛「坑夫」1907

・向井良吉追悼展 鉄クズで彫刻をつくった男
 上段:第1弾「蟻の城」を知っていますか? (2013年7月13日~8月25日)
 下段:第2弾「ファッション×建築×舞台」 (2013年9月14日~11月24日)

向井良吉追悼展 鉄クズで彫刻をつくった男 向井良吉追悼展 鉄クズで彫刻をつくった男
向井良吉追悼展 鉄クズで彫刻をつくった男 向井良吉追悼展 鉄クズで彫刻をつくった男

・戦後日本を代表する具象彫刻家 柳原義達デッサン展(2013年12月14日~3月9日)
戦後日本を代表する具象彫刻家 柳原義達デッサン展戦後日本を代表する具象彫刻家 柳原義達デッサン展
戦後日本を代表する具象彫刻家 柳原義達デッサン展戦後日本を代表する具象彫刻家 柳原義達デッサン展

 次に市街地の彫刻については、彫刻事業の目的である都市空間と彫刻の関わりを直接的に示す場所でもあるため、市の中心部に景観形成重点地区を選定し、集中的な設置を行っています。ここでは、電線の地中化などの整備を行うことでモデル的な都市景観を形成し、その中に彫刻を設置しています。

また、この地区では、中心市街地活性化事業として、2000年から「彫刻移設・ライトアップ事業」を行っています。これは、日々変化していく都市景観で彫刻展示の在り方を見直し、同時に夜間における都市景観の向上を目指すものです。

・彫刻ライトアップ事業
黒川晃彦「ロンド」1995 ・黒川晃彦「ロンド」1995

 公共施設の敷地では、それぞれの施設のイメージを思い描くことができるような、シンボル的な彫刻を設置しています。特に市立図書館には、文化的な場としてのイメージを創出するために多くの彫刻が設置されています。現在、屋内外に16点を設置し、図書館内の資料展示室では「彫刻家の版画」も定期的に展示しています。

 また、宇部市の野外彫刻は緑化事業と密接に関係していることもあり、ときわ公園以外の公園にも、多くの彫刻を設置しています。さらに、近年は快適な生活環境確保のための公園設備の必要性が高まってきており、この場所での彫刻の役割は確実に高まっています。ここでも、それぞれの公園の性格に合わせ、例えば幾何学的な公園ではブロンズの人体像、運動公園では記念碑性の高い彫刻といったふうに、場所との適合性を考慮しています。

 このほか、駅前や空港、インターチェンジといった「宇部の玄関」と呼べる場所や国道の市境などにも「彫刻のまち」のシンボル的な意味合いの彫刻を設置しています。

 野外彫刻の設置は、作品自体のコンセプトや景観に配慮しながら行う必要性が強く、単に数を増やせば「彫刻のまち」になるわけではありません。そのため、宇部市では、専門家の意見を参考にしながら、より高質な都市景観の形成を目指しています。

 また、こうしたまちづくりの手法を国内に提案し、その方向性を探究するため、1981年には「21世紀の都市デザインを考える全国シンポジウム」を2003年には「第20回現代日本彫刻展記念シンポジウム アートと出会うまちづくり」開催して、全国から詰めかけた作家や学生、自治体職員などと、ディスカッションを行いました。さらに今日に至るまで、展覧会に合わせて美術講演会を開催したり、彫刻マップやガイドブックの製作・配布を行ったり、さまざまな活動を展開しています。