11月13日 昆虫調査~2025秋~
(カテゴリ:飼育日記) (投稿日:2025年11月13日)
最近、朝ご飯を食べていると、外からモズの高鳴きが聞こえるようになってきました。
すっかり秋だなと思っていると、夜間は2桁を切る日もあるなど、早くも冬が顔をのぞかせてきましたね。

寒くなるにつれて、ときわ公園で見られる動物たちにも変化が見られるようになっています。
その中でも大きく変化するのは昆虫でしょう。
なにせ姿を消してしまいますからね。
姿を消す前に毎年行われている昆虫調査を行ったので、今回はその様子をお届けしようと思います。
さて、そもそも昆虫調査とはどんなものか。
過去のブログを見返していると、当時の調査について書かれたものがありました。
場所も方法も大きく変わることなく、今でも調査を続けています。
毎年、春・夏・秋に1回ずつ行っていますが、今回は今年の秋に見られたものを中心にご紹介します。
今更ですが、これから先は昆虫の写真がたくさん出てきます。
苦手な方は閲覧注意ですよ。
まずはベニトンボ。

秋空に紅色が映える綺麗なトンボです。
ちなみに赤いのはほとんどがオス。

メスはこのように黄色っぽい色をしています。
記録を見返してみると、数年前からときわ公園でも見られるようになってきた種のようです。
次はムラサキツバメ。

裏面は少し地味な茶褐色ですが...

表面は美しい群青色の斑紋が見られます。
後ろ側の羽に尾状突起と呼ばれる部分が見られるのが特徴です。
(この写真では少しわかりにくいですね)
ちなみに写真の個体はメス。
オスの表側は暗紫色をしており、メスと比較すると少し地味な印象を受けます。
先ほどのベニトンボとは逆の関係になっていてなんとも不思議です。
そしてお次はウラギンシジミ。

こちらはオス。

こちらはメス。
オスは橙色の斑紋がありますが、メスはそこが白くなります。
なぜオスメスで色が変わるのでしょうね。
ちなみに「ウラギン」の名の通り、裏側は銀...寄りの白っぽい色になります。

あまり似ている種は多くないので、比較的見分けやすい種だと思われます。
身近でも見ることができるので、見分けてみると面白いですよ。
最後に、調査地点では見られませんでしたが、10月下旬ごろのときわ公園にはこんな虫も訪れます。
こちらはその名もアサギマダラ。
浅葱色の斑模様をもつことからこの名が付いたようです。
浅葱色とはまだ若いネギの葉の色を表現した語。
"若い"ことを"浅い"と表現するのは、なんともおしゃれに感じますね。
彼らは春と秋に北と南の長距離間を移動しますが、ときわ公園には秋に訪れているようです。
11月のはじめあたりでも少数みられましたが、そろそろ見られなくなるでしょう。
来年また会うのが楽しみです。
まだまだ紹介したい昆虫はたくさんいますが、長くなってしまうので今回はここまで。
ここ10年の記録を見返してみても、ときわ公園の昆虫は大きく変化していません。
ある種、当たり前に感じますが、それらは気づかぬ間に消えていたなんてこともありえるでしょう。
来年の春もそんな当たり前が訪れてくれることを望むばかりです。
担当:篠原




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