HOME > ときわ動物園 > 飼育員ブログ > ４月１８日　コツメカワウソの赤ちゃん成長記録⑧最終回～初めての外～

コツメカワウソの赤ちゃんたち。

生まれてから、ずっと寝室内で

過ごしていました。

さきほどアップした

ブログにも書きましたが、

こちら

最初から泳げるわけではないため、

外のプールに出すためには

練習が必要だったのと、

冬になり水温も気温も低かったため

しばらく外への展示は見合わせていました

しかし、泳げるようになり

気温もあがってきた

３月上旬の休園日や

閉園後に外に出す練習を始めました。

当初は、出てすぐにプールなので、

溺れないように水を半分に減らしたり

スロープをつけたりしましたが・・・

子どもたちは、顔はのぞかせるものの

全く、水にも入らず・・・。

親はというと、

久しぶりの外を満喫し、

放飼場内を散策したり

枝葉を寝室内へ運んだり・・・

自由・・・笑

　

しかも、過保護・・・いや

心配性なのか

子どもがピーピー鳴くと

ダッシュで寝室内に戻ったり、

少しでも水に入ろうとすると、

押し戻したり・・・

「いやいや！ちょっと慎重すぎやん！」

「そして、運んできた枝葉に

こども達が夢中になりすぎて

外に顔も出さなくなったやん！」

と、思わず突っ込みをいれていました。

このままでは、

時間ばっかりかかってしまう・・・

ということで、２つの作戦をたてました。

１つ目が、スロープがわりに

使っていた板を浮かせて、

入口から出て、少し歩けるように

しました。

２つ目が、全頭外に出たところで、

寝室内と外との扉をしめきることに

しました。

この２つの作戦で、泳ぐように

促すことにしました。

最初は、戸惑っていましたが、

顔を水につけてみたり、

浮き板の先まで行ってみたりと

徐々に慣れていき、

ついに！！

オスのカイが親と一緒に泳ぎ、

岸までたどりついたのです！

あの尻尾の短くなったカイが！

その時のブログはこちら

大きくなったとき

泳げるようになるか心配したカイが！

兄弟の中で一番

最初に泳いで岸にたどりつくなんて！

その後は、向こう岸で親やカイが鳴き

呼ぶような行動が見られ、

１頭また１頭泳ぎ、無事に全頭

岸にたどりつくことができました。

岸についた後は、初めて見るものに

興味津々で、散策したり

時にはおもいっきり走ったりする

様子が見られました。

こうした、練習をへて

3月29日、コツメカワウソの家族は

初めて一般のお客様にも

外でみていただくことが

できるようになりました。

※現在は、寝室内のみの展示です。

　

ときわ動物園で初めての繁殖ということで

出産してからというもの

ハラハラとドキドキの連続でした。

そんな中、おっとりとしたボンと

マイペースなリンに

担当飼育員も何度も助けられ、

ここまで大きく成長しました。

　

これで、成長記録は

最終回を向かえますが、

引き続き、カワウソの

家族を温かく見守って下さい。

よろしくお願いします！

担当：森