7月7日 夏は夜
(カテゴリ:ホタル) (投稿日:2025年07月07日)
あまりにも早い梅雨明けから一気に夏の様相になりましたね。
家でもエアコンを使い始めたので、電気代を恐る恐る見ています。
皆様も熱中症にお気を付けください。
さて、今回は久しぶりのホタルブログです。
前回が2022年6月なので、約3年ぶりの更新となりました。
首を長くして待たれていた方々は沸きに沸いていることでしょう。
ここまで歓声が聞こえてくるようです。
(こちらはヘイケボタル。ゲンジとヘイケの見分け方についてはこちら)
本当は、今年度が始まってすぐに書こうと思っていたのですが、ネタに悩みに悩み、気づいたらホタルの時期が終わりに差し掛かっていました...
それでも、せっかくなら何か書きたい!と思っていたところ、こんな一文を見つけました。
夏は夜。
月のころはさらなり、やみもなほほたるの多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。
(枕草子より一部抜粋)
見たことがある方もいるかもしれませんね。
こちらは「春はあけぼの」でおなじみ、枕草子の一文です。
先日、唐突に枕草子を思い出したので読んでいたところ、文章中に「ほたる」が出てきたため、これでブログを書こうと思い立ったのでした。
ちなみに、枕草子自体は授業で読んでいたはずですが、春の部分以外は全く記憶にありませんでした。
こうして少しずつ老いていくのでしょうね。
そんな枕草子が書かれたのは平安時代中期(今から約1000年前!)とされています。
どうやら、当時の人たちもホタルを夏の風物詩として楽しんでいたようですね。
さらにさかのぼると、奈良時代の万葉集にホタルを詠んだ句があるなど、当時から身近な存在であったようです。
(今年のゲンジボタルの乱舞)
1000年も前の人々と同じ光景を見ていると考えるとロマンチックですね(私だけじゃないですよね?)。
初めてホタルブログを読まれた方には、ホタルは山中の川沿いのような場所でなければ見られないイメージがあるかもしれません。
しかしホタルは、すぐそばのときわ公園でも見ることができる"身近な生き物"です。
残念ながら、ときわ公園のゲンジボタルの季節は終わってしまいましたが、運が良ければヘイケボタルはちらほら見られるかもしれません。
夏の夜は、一つ二つでも舞うホタルに趣を感じてみるのはいかがでしょうか。
担当:篠原